おひさしぶりです

おひさしぶりです。毎度のことですが筆不精すぎてすみません。

いろいろ書きたいことはあるのですが、家に帰ってから長いことパソコンに向かう気力がないもので、ずるずると今日まで来てしまいました。

今日は書籍の紹介でもしてみようかなと考えておりますが、それに先立ちまして今後の記事の予定を明らかにしておきましょう。これによって、書かなきゃいけないという動機付けを自身に施すことができるのではないかと期待するところです。

  • 書籍の紹介
    国会議員に読ませたい敗戦秘話-産経新聞出版
    鹿の王-上橋菜穂子
    明日への選択からの抜粋-日本政策研究センター
    戦後経済史は嘘ばかり-高橋洋一
    その他
  • 2045年の技術的シンギュラリティ
  • 参議院選挙について
  • オバマの広島訪問

さて、今日ご紹介するのは、百田尚樹さんの最新作、「カエルの楽園」です。百田尚樹さんと言えば、永遠の0がバカ売れして映画化されたと思えば、深愛?でいろいろと物議をかもしたりと話題に事欠かない方です。そういうこともあって最近は敬遠していたのですが、カエルの楽園の書評を見ていると気になったので手にとってみたところです。

読んでみるとこれが面白くて、2時間くらいで一気に読みきってしまいました。何度も中断してダラダラと読むことが多いのですが、今回はササッと読めましたね。平易な内容のものを筆休め的に読むとういのも悪くないなぁと感じた次第です。

肝心のお話は、我が国をとりまく安全保障上の問題を、カエルを登場人物に仕立ててわかりやすく物語したもの、いわゆる社会(日本)風刺ものです。

主たる主人公は二匹のアマガエル。凶悪なカエルや捕食動物たちに故国を追われて命からがらたどり着いた先は、カエルの楽園-ナパージュ。ナパージュには三戎と呼ばれる至上のルールがありました。

①カエルを信じろ(前文)
②カエルと争うな(9条1項)
③争うための力を持つな(9条2項)

ナパージュの国に住むツチガエルたちは、今日のナパージュの繁栄と平和があるのは三戎があるおかげだと信じていました。そんなある日に隣の沼地に住むヌマガエルがツチガエルの住む池に踏み込んできます。三戎の教えをひたすらに守ろうとするカエルたち、ツチガエルの危険性を説き三戎を破棄せよと訴えるカエルたち、己の身ひとつでツチガエルを守りヌマガエル追い返そうとするカエルたち、かれらこそナパージュの平和を脅かすものだと囃し立てるカエルたち。様々なカエルドラマを重ねて、ナパージュの国とはひとつの結末を迎えます。

結末は読んでのお楽しみですが、ひとつ言えることは、この物語の登場人物や物語の背景、思想のそれぞれが今日の日本にあるものと、日本をとりまくものに置き換えることが容易に可能であり、読み手の想像力や理解力が豊かであれば、読後にはおおよそ苦虫を噛み潰したような顔になってしまうであろうこと。

ぜひ皆さんに手にとっていただきたい一冊ですね。別に目新しいことが書かれているわけではないのですが、登場人物や舞台を変えるとそれだけで新鮮に感じたり、とっつきやすくなったりするものだなと大変関心いたしました。