オーストリア視察-その2

さて、本題に入る前にオーストリアの概略について説明します。

人口: 836万人 面積:83,870k㎡ 公用語:ドイツ語
GDP:2,822億ユーロ/年(今のレートで36兆円くらい?)
主要産業:自動車産業および鉄鋼業
森林面積:約4百万ha 森林率:47.2%

人口は大阪府程度、面積は北海道よりやや大きい程度です。かついてはハプスブルク家が統治しており、全盛期には、今のスペインや、イタリア、シチリア、ボヘミア、ハンガリーや東欧までもを領地として支配していました。広いですねえ。GDPは愛知県(2010)とほぼ同程度です。国土は東西に長く、その形状は東向きに進む筋斗雲といえばイメージできるでしょうか?領地のやや北寄りを東から西に縦断するようにドナウ川が流れています。森林面積は北海道の7割です。アルプスが国土の62%を占め、東はなだらかな平野部ですが西に進むほど山が険しくなるといった特徴があります。

ちなみに中西哲県議が詳しい視察記事を公開済みですので、そちらも併せてご覧ください。
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9月15日
関西国際空港を10時過ぎに出発しました。
KLM航空の航空機に搭乗し、約11時間のフライトを経てオランダのアムステルダム空港に到着。正直もうこの時点でヘロヘロ、足はむくんで睡魔に襲われていました。
トランジットのために同空港にて2時間を過ごした後に、さらにKLM航空のオーストリア行きに搭乗。夜の19時過ぎ(現地時間)についに悲願達成、ウィーン空港に無事降り立つことができました。
日本時間でおよそ3時・・・、眠いはずですね。

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856空港にて今回の旅のコーディネーター兼通訳者、エヴァ・ハイブさんと無事に合流すると、一行はジャンボタクシーに搭乗してホテルへ。車窓から見える景色は市街地に近づくに従い目まぐるしく変化します。空港を出て間もない頃は恐ろしくなだらかな起伏をもった大地に牧草(多分)が繁茂するだけだったのに、(新)市街地が近づくにつれどこでも見掛けるようなコンクリート構造物が軒を連ねるようになりました。中心部に近づくと、旧市街ならではのバロック調の過剰装飾が施された中層構造物が文字通り連続して立ち並びます。なぜ彼らは建物間に隙間を作らなかったのだろう・・・寒いからかななどと考えたものです。寒さといえば、オーストリアは北海道と同じくらいの緯度にあって、冬の気温は当然氷点下、夏でも最高26,27度までしかあがりません。したがって旧市街の古めかし建物には必ず暖炉と煙突が備えられているのです。

さて、そうこうしているうちにホテル『Austria Tend Parkhotel Schonbrunn』に到着しました。すぐ向かいには、ハプスブルク王朝の歴代君主が離宮として利用したシェーンブルン宮殿が鎮座しており、ホテルはかつてその迎賓館として利用されていたそうです。ホテルのエントランス横には、エジソンが同宮殿の電気配線工事した時にここに泊まりました的な案内板がありました。

IMG_1709部屋に空きがあるということで宿泊費の変更なくグレードの高い部屋に案内されました。朝食別で一泊105ユーロ程度だったと思います。写真には写っていませんが、左側にはムダに広いバスルームがあります。天井も高い家具も格調高い、きっと光熱費も高い、日本のビジネスホテルとは大違い、こんなんで経営大丈夫なのかなと心配になってしまいました。おおよそ、同じ建物を更新することなく何百年と使っているので、ストックがある分安く提供できるのだろうと勝手に結論。デメリットは当然あって、当時の建築規格内で今日的機材を導入しなければならないわけで、非常階段などは見当たらないしエレベーターも極めて狭く作らなくてはいけないようでした。2,3人で手狭になるエレベーターは問題だと思う(笑)

さて、そのあと近くのご当地居酒屋で晩ご飯を済ませて、現地時間の12時過ぎに就寝しました。起きたのは4時…時差で寝たくても寝られません。

(その3に続く)

前半でこんなに作文を頑張ってしまうと、肝心のところがヘタってしまいそうで心配です。

森林・林業・林産業活性化促進地方議員連盟四国地方連絡会議定時総会

本日は徳島で開催されています標記の総会に参加しています。これ以外にも観光や公共交通の総会が開催されました。
日本や世界の動向についての情報共有、議員間の親睦などさまざまな目的を持って行われます。

既存の建築方法に収まる限りにおいて将来にわたり木材の建材需要が大きく伸びることが期待されない場合、新たな需要を喚起しなければなりません。その意味においてFIT導入以後のエネルギーとしての木材活用は、日本の林業、中山間に新たな活路をもたらしたといえます。県下の二事業には大変期待するところです。

また、クロスラミネイティッドティンバーという新しいタイプの合板の登場によって、低級材の活用や木材を高層構造物の構造材として利用できるようになります。これは前段のお話に変革をもたらすもので、いままでコンクリや鉄骨で作るしかなかった構造物、構造材を木材で代替できるようになるわけです。もともと木に慣れ親しんだ国柄ですから、需要が大きく伸びる可能性があります。これまた楽しみです。

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