セミナーに出席するために東京に来ました。相変わらず人が多いところですね、それと食事がいまいちです。東京に8年間いた時はそんなに気にならなかったのですが、高知の生鮮食品で舌が肥えたのでしょうか……
さて、セミナーのタイトルと先生は以下の通り。
春闘総括、日本の賃金はどうなる-アベノミクスへの影響 川口大司・一橋大学大学院経済学研究科教授
結論をお話しすると、政治による賃上げ介入の効果は限定的であり、そのほとんどが労働生産性の向上によるもので、今後さらに労働生産性を上げるために雇用のルールを緩和して低生産性産業就業者を高生産性産業に移さなくてはいけないというもので、経団連様の意向にピッタリ沿った内容でした。
導きたい結論からバックキャストして話を組み立てているために、ところどころ頭を傾げたくなるようなお話がありました。これが都会の学者が机上で考えていることか、それを無垢?な都会のサラリーマンにレクチャーするとは罪深いとの想いに駆られて、経済学のけの字も齧ったことのない私が質問せざるを得なかったのであります。
要するにプラス要因の話をするにあたり、円安による交易条件の改善の話をしといて低い労働生産性が悪いのだから上げるために雇用の流動性を高めよという話の流れには無理があるのではないか、日本全国津々浦々あって高付加価値産業以外が全てではないぞ地方をいじめるなという話をしたら、よくわからない話をした後にこれからの地方は介護ですと締めくくっておりました。まあ経済学者とは経済学をやる方ですから実態がどうとかまあ議論してもしょうもないでしょと言われればそれまでのような気もします。
さて余談になりますが、セミナー開始前に古巣の東京大学を訪ねておりました。首都直下型地震への備へが必要ということであちこちの建物が耐震補強中でした。
こちらは珍しくマンホールの写真。
図書館前広場が工事中でしたが、広場下にはなにかの遺構が埋れていたようです。ところどころにレンガの構造物跡が見えます。
掘ったら何か昔のものがでてきたー!というのはワクワクする展開で好きですね。あと学生を見ていて気づいたのですが、私の時代より茶髪や金髪の人の割合が圧倒的に少ないです。微妙な心的変化の反映ともいえるその現象は昨今の社会的背景からわからんでもないと好意的にみてとったのですが、ただの流行り廃りだったりするのかもしれません。
大学の研究室の先輩にも会いました。沖ノ鳥島はじめレアアースの研究で有名人になってしまった恩師の加藤泰浩先生は
残念ながら福島出張中につき不在。
先輩からレアアースの最新の話と裏の話を聞いてきました。現実というものはドラマよりも過激なんですね、それがレアアースという金看板ともなるとより激しさを増すようです。くわばらくわばら。
レアアースについては本県にも二点ほど接点があって、ひとつは高知空港前のコアセンター、ここに南鳥島のサンプルが保管されています。もうひとつはお話しできませんが良い展開になればそのうち話題になるかもしれません。