勉強会開催のお知らせ

私主催の勉強会を下記詳細にて開催致します。
直前のご案内で申し訳ないのですが、ご興味ある方はぜひいらしてください。

テーマ: 日本の神話~古事記について
日時:平成26年1月26日10:30
場所:県民文化ホール 第9多目的室準備室 4F → 1F
参加費:無料

以前より参加している古事記勉強会に触発されました。
古事記の中身よりも古事記と今日の我々との接点について中心的に触れ、
残りの時間を原文の解釈に充てたいと思います。

 

古事記といえば神話、神話といえばお伽話程度の認識の人がほとんどであろと思います。勉強会に参加するまで私自身も不十分な認識でした。古事記は712年に編纂され、千数百年の時を経て今日に脈々と伝え残されています。つまり、古事記に向き合ったそれぞれの時代の人々が、伝え残さなくてはいけないと感じ、懸命にそうするだけの理由がここにはあるということを意味しています。しかし、果たして今日にはその片鱗にすら触れる機会がないというのはいかがなものでしょうか。古事記勉強会に回を重ねて参加する中でその思いは強い確信へと変わり、自分にできることをとこのたびの勉強会を開催するに至った次第です。

つたない講師ではありますが、日本のご先祖さまの遺言とも言える古事記に触れることを通して、日本の良さを再発見するお手伝いができれば幸いです。

新年明けましておめでとうございます

本年も宜しくお願い申し上げます。

昨年もあっという間の一年でした。特に記憶に残っているものとしては
・参議院選挙
・アベノミクス
・半沢直樹
・再生可能エネルギー視察
・砕氷船しらせ
・CLT社宅視察
・古事記勉強会

あたりでしょうか。といっても後半リストしたものは定期的に開催していたり年の暮れにあった出来事なので忘れるはずもないものと言うべきなのかもしれません。

さて、今年も波乱の年となりそうです。特に隣国の動向や国内で言えば消費税の引上げ後の景気が気になります。消費税のもたらす影響については様々な研究論文が寄せられていますが、財務省寄りのものが採用されているようです。御用論文というのはサイエンス分野だけじゃないんですよね。

閑話休題。今年入っての年初の大ニュースといえば、安倍総理の靖国参拝があげられるでしょう。当たり前のことがようやく叶ったということで、嬉しい半面こんなことで一喜一憂しなければならない現状に大変残念な思いがします。国のために命をささげた英霊の御前で、なぜ私的・公的参拝の区別で騒がなくてはいけないのか。政教分離の本来の目的は信教の自由を確保するためであって参拝の在り方に口を挟むためのものではないと思うのですが・・・

そういえば、今回の参拝に際しては中国で(官製)デモが発生しませんでしたね。このカードを切った場合、デメリットの方が上回ると判断したのでしょう。国内経済成長率が低下傾向に進んでいますので、党は人民の暴発を抑えるので手一杯なのでしょうか。

インテリジェンス系の人が書いた本には、新聞を読むコツは行間を読むことだと書かれていました。記事そのものがなかったという点において、デモの一件などはその最たる例なのではないでしょうか。

天皇誕生日をお祝いする高知県民のつどい

一年はあっという間ですね。
今年も大変喜ばしいこの日、天皇誕生日を無事に迎えることができました。今上陛下は、歴代天皇でも三番目のご長寿の80歳になられたとお聞きしております。
ますますの陛下と皇室の弥栄、日本国および国民の千代八千代の安寧を祈念申し上げます。

後半の講演「中国崩壊カウントダウンと日本のこれから」には 河添恵子先生が立たれています。中国の不安定性だけでなくグローバリゼーションの影についてお話をされています。こういうテーマは、往々にして回避が難しい状態になってからでないと巷の話題にならないのが残念です。また変な盛り上がり方をして取り返しのつかない事態に発展する懸念があることは歴史が教えるところです。何者かにただ流されるのではなく、それぞれが勉強して議論しより良い答えを出し、それが政治にも反映されていかなくてはなりません。

私の勉強したところによると、中国のトップは国というよりも党そのものであり、それをささえる中国民とってその行為は積極的ではなく消極的なもののようです。しかし代わりうるものがこれまでもこれからもないですから、国民所得が極端に減らない限りは続くものと理解しています。
兎も角も、第二次世界大戦に出遅れていまごろ血気盛んになってしまっている中国を隣に持つ我が国ですから、おのおの高い意識もって隣国を注視しなくてはならないことは間違いないでしょう。

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特定秘密保護法討論全文

こんばんは。
今定例会、「特定秘密保護法の撤廃を求める意見書議案」につきまして以下の見解によりまして反対の討論を行いました。国民・県民のみなさまにおかれましてはよろしくご査収お願い申し上げます。

 

私は、自由民主党を代表して、只今議題となりました議発第8号「特定秘密保護法の撤廃を求める意見書議案」について反対の立場から討論に参加するものであります。
さて、皆様御存知の通り、議題の特定秘密保護法を巡っては様々な憶測や誤解が巷に広がっています。居酒屋で特定秘密について公務員が話しているのを偶然聞いてしまったら、旅行先で撮った写真が原因で、あるいは役所前で拡声器を用いて特定秘密の開示を訴えたら、いずれの場合も警察に捕まってしまうなどということがまことしやかに囁かれています。果ては戦争が、軍靴の音が、治安維持法の再来だといった大きなお話もございます。
では実際のところはどうなのかという点を説明するに先立って、同法成立前の事情からお話しなければなりません。同法成立以前より、政府において秘密といえば大まかに日米相互防衛援助協定秘密、略称MDAと防衛秘密、そして特別管理秘密の3種類がありました。MDAと防衛秘密については従前より管理・運用に法律や協定による裏付けがあります。一方、特別管理秘密はその内容によって機密、極秘および秘に分類されていますが、日本国ではその管理・運用等について法律による裏付けがありませんでした。このような実態のもとでどのような問題が発生するか例示しますと、たとえばテロやスパイ、某国の動向、航空機レーダーの性能等の情報について外国の国家安全保障会議、略称NSCを介して情報共有する場合の不具合が挙げられます。先般日本でもNSCが設立されたものの、相手国側からは情報共有の前提となる秘密の取扱いルールがない国とは重要な情報の交換はできないとの判断がなされることも考えられます。相手方の立場に立ってみれば当たり前のことです。このまま国益、つまりは国民の安全・安心と財産が充分に守れない状況を放置し続けることは許されません。このようにこれまでの苦い経験からも、また新たに設立されたNSCが国益のためにきちんと機能するようにということで、今般特定秘密保護法を設けることで改めて特別管理秘密を指定、運用・管理する運びとなりました。もちろん、その指定および管理・運用に際しては厳しいルールが設けられています。まず、指定の範囲を外交・国防・スパイ防止およびテロに関することに限定しています。すでに秘密であった部分に新たなルールを課すものであり、従前よりも範囲や量を拡大するものではありません。その秘密指定が適正か、開示される必要性はないか等について情報保全諮問会議や情報保全観察室を設置して適正な運用を図ることが定められています。これにより、秘密のまま放置されてあった情報が請求によってあるいは時限によって必要に応じて開示されることになり、民主主義にとって重要である情報の透明性も向上します。また、漏洩の罰則の対象となるのは、秘密となる情報の所在の前提から行政関係者や政治家などの漏洩者および情報を引き出し受け取ったものに限定されます。
事程左様に、繰り返しにはなりますが同法の設置目的は、特別管理秘密を適正に指定、運用、管理し、関係機関と効率的な情報共有を図り、もって国民の安全および安心を守ることであります。この点を皆様には充分ご理解いただいた上、それぞれの立場で同法の必要性・重要性を発信していただき、国民の懸念の払拭ならびに安全安心の向上が図られますようご協力をお願い申し上げます。
以上より、共産党および県民クラブ共同提出の「特定秘密保護法の撤廃を求める意見書」内の指摘内容は適切ではないと判断し、反対の立場を表明します。
何卒、同僚議員各位のご賛同を心よりお願い申し上げ、議発第8号に対する反対討論と致します。
ありがとうございました。

平成25年度12月定例会

おはようございます、本日は12月定例会最終日です。

自民党を代表して、
共産党・県民クラブ共同提出の「特定秘密保護法の撤廃を求める意見書議案」
について反対の立場から討論に参加します。つまり同法に対する賛成の立場です。
同法を巡ってはさまざまな憶測や誤解が巷に広がっています。
簡単明瞭に主旨をまとめてお話する予定ですので、何方様も議会中継や公開議事録等でご確認いただければ幸いです。

高知県議会 中継
http://113.42.218.61/kochi/

CLT社員寮

ご無沙汰しております、気合を入れて記事を書くとしばらく筆が進まなくなることを改めて確認いたしました西内です。

今日はこうちおおとよ製材の社員寮建設現場を訪問しています。この社員寮、高知県が猛プッシュをかけているCLTで組まれています。
建築途中なので外からも木目が見えますがこれから断熱材等を挟みますので外観は一般的な中層構造物と差がなくなるようです。配管・配線などを踏まえて内装がどのようになるのか、連結金具の化粧、遮音気になることばかりですがまだはっきり決まってはいないそうです。初めての試みですから致し方ありません。コストもかなりお高いようですが量産の暁には…

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十月十三日

今日は午前中は五台山くろしおアリーナで開催のスペシャルオリンピックスにプレゼンターとして参加をしました。
スペシャルオリンピックスとは知的発達障害のある人の自立や社会参加を目的として、スポーツプログラムや成果の発表の場として競技会を提供するスポーツ組織のことです。複数形なのはいつでもどこでも活動していることを表しているとのこと。

くろしおアリーナで開催されている競技は水泳です。ディビジョニングと呼ばれる特殊なルールによって、アスリートは性別や競技能力が同程度になるよに組分けをされます。その心は、スペシャルオリンピックスでは他の人に勝つことを目的としておらず、アスリートが自己の最善を尽くすことを目的としているところにあります。今回は水泳競技ですので自己申告タイム毎に組分けが行われその中で速さをきそうわけですが、もし自己記録が申告タイムと比較して25%(だったと思います)を超える誤差を生じた場合は失格となります。

アスリートのみなさんは一様に一生懸命で、結果にかかわらず表彰の段には自分の努力とその成果に対して心から喜んでいるようでした。
その笑顔に私を含むプレゼンター、スタッフのみなさんも包み込まれ同じく笑顔で楽しいひと時を過ごすことができたのではないかと思います。

つぎに高知会館に移動、「安全・安心 住宅リフォーム勉強会」に参加をしました。
高知大学の准教授、原忠さんの講義でしたが時間の都合で途中までしか聞くことができませんでした。
大まかな主旨は、地震の基本的なメカニズムから南海トラフ巨大地震発生時の高知県の被害予測からとりわけ揺れによる被害に着目し、命を守るためにはまず家に潰されないよう住まいの耐震化が不可欠であるとのこと。

南海トラフ巨大地震が発生した場合、東北の海溝型地震ではなく直下型の激しい揺れになる可能性があります。そうなると昭和56年以前の旧建築基準法に則り建築された構造物の多くが倒壊すると予想されます。県でも耐震化を支援する補助金を用意してありますのでご興味のある方は住宅課のページをご参照ください。

昨今の業界事情としては消費税率引き上げを目前に駆け込み需要に沸き立っているそうです。しかし長期的にみると人口減少社会にあって供給超過が続いていますので、新規もそこそこにストックの活用つまりリフォーム需要に活路を見出さなくてはいけません。地震に備えた耐震化は切り口の一つであろうとはおもいますが、中小建築業者はそれだけに依らず、大手ハウスメーカーに対抗できるだけの独自のサービスによって消費者を納得させ満足させることが不可欠でしょう。明朗会計はもちろんのこと3Dプリンターによる可視化、小回りが効くことを活かしたイレギュラーオーダーへの柔軟な対応や入居後の維持管理サービスなど。

次に足を運んだのが古事記勉強会、私の定番になってしまいました。2時間ほど時間を割くことにはなりますが、それを補って有り余るほどの内容です。講師代田健蔵先生の古事記解釈は言霊学によっています。日本語の言葉一つ一つに意味が込められており、その組み合わせによってなる古事記が現代の我々にどのような物語を紡ごうとしているのか興味が尽きません。みなさんもぜひ聞きにいらしゃってください。

次回の古事記勉強会は、11月24日 14時 かるぽーと 9F 会費1000円

オーストリア視察-その6

ついに視察最終日

[9月19日]
6時00分、散歩しましたので写真をご披露。


まず向かったのが前回も訪れた大きな教会。通訳のエヴァさんの話によると、今日のオーストリアでも無宗教の人が増えていて礼拝には行かない人もいるそうです。畏れ敬うことを通して分際を知るわけですから、無宗教とは褒められたことではないですね。
残念ながら教会はまだ開いておりませんでしたので、他の場所を訪ねてみることにしました。しばらく歩くと子どもたちがバスに乗って通学をしているところに出くわします。親が車で送迎というのはあまりなさそうですね。
次に目を引いたのがアーケード街、シャッターで閉めている店舗はありませんでした。通りのデザインが統一されていて良いですね。
その後旧市街の広場に出ます。中央には大きな像が立っていて、すぐそばまでトラムが乗り入れています。トラムの線路は北に延びてドナウ川を越えて北岸に続きます。ふと北岸にいってみようと思い立ちました。橋の上からは雄大なドナウ川の写真を記録。北岸はこれたいったものが、しばらくウロウロすると南岸の旧市街にもどってきました。以上朝の散歩でした。

本日訪問する先は実は昨年もお邪魔したところ。取組の内容が良いので今回はじめての人たちにもぜひ聞いてもらいたいということでメニューにいれました。ホテルからは徒歩5分、ビルの5Fの州立のアッパーオーストリアエネルギー局です。日本風に言えば行政系研究機関といったところでしょうか。応対くださったのはクリスティーヌさん、パワーポイントをつかって説明をしてくれました。

アッパーオーストリア州リンツ市は、人口138万人、面積96キロ平方メートル、主な産業は、工業、サービス業、観光であり、オーストリア輸出総額の25%を占めています。エネルギー局は、州の出資により1991年に設立され、エネルギー効率化と再生可能エネルギー普及促進をその主たる役目としています。顧客は個人、企業、行政と様々です。法規制や政策に関する提案も行います。大きな特徴としてはThe Oekoenergie-Cluster Upper Austria (OEC)と呼ばれる再生可能エネルギーとエネルギー効率化に関する企業群ネットワークを統括しているとのことです。
OECの売上高は22億ドル、雇用は7300人、アッパーオーストリアの輸出シェアの50%を占めています。


(図01)アッパーオーストリアにおける再生可能エネルギーの割合
総エネルギーの34%、熱需要の46%⇒削減された化石燃料輸入額で 10億ユーロ/年分
2030年までに・・・39%の熱需要を削減。電気消費量を0.5%/年の割合で削減、二酸化炭素排出量-65%減
(図02)バイオマス暖房のなぜ?

  • 持続可能かつカーボン・ニュートラルな燃料
  • とりわけビル等の暖房に適している
  • 最新型の暖房システムは低排出ガスで運転が自動化されている
  • エネルギー安全保障を高められる
  • 地域の林業経済を支えられる
  • 森の持続
  • 熱需要を減らす (断熱性向上)
  • 高効率、低排出唯一の設備、発電能力を備えた高効率CHP

→アッパーオーストリアは過去20年間、木質バイオマス暖房分野を開拓し、そして小型システムの分野において世界のリーダーシップをとるようになった
→EUに導入されている木質バイオマスボイラーの25%はアッパーオーストリアの会社によって製造されている

(図03) オーストリアにおけるバイオマス暖房の経済的インパクト
→関連雇用などの経済効果など
(図04) 典型的木質バイオマス暖房設備
→用途によって燃料やボイラーは様々
(図05) バイオマス暖房の導入量(MW)
(図06) 再生可能エネルギーのポテンシャル
→現在値と2030年の目標値
(図07) ニワトリが先か卵が先か論争を克服せよ
→できない理由ばかり挙げるのはやめたいですね
(図08) 図解エネルギー局の仕事 (ムチとニンジンとタンバリン)
→ムチは法規制、ニンジンが補助金、タンバリンが情報や技術
(図09) ムチとニンジンとタンバリンの解説
→この絶妙なバランスが重要だと思う。本県でもこれができれば・・・
(図10) バイオマス暖房に係る主要な政策

(図11) 基準(規制)を通した市場の活性化
→本県のペレット規格等も欧州を参考にすべきだった
(図12) 燃料と設備に係る規制を通じた市場の活性化
→図11の補足
(図13) 意識とスキルを高める
→最終消費者向けのアプローチも忘れていない
(図14) 研究と開発プログラム
→たぶん後述のOECクラスターが対象なのだろう
(図15) ビジネスモデル:バイオマスによる地域暖房
→本県でも検討に耐えるモデル
(図16) ビジネスモデル:バイオマス熱供給のリース契約
→普及のためには検討すべきモデル
(図17) バイオマス熱供給のリース契約

(図18) OECクラスター組織図
→エネルギー産業のクラスター
(図19) OECクラスターの効果

(図20) OECクラスターの構成

資料はすべて2012年訪問時のもの。説明は去年のほうが充実してたかなぁ。
当エネルギー局で特に参考になる部分は、ムチとニンジンとタンバリンのバランスの良い使い方。そしてOECのエネルギー産業クラスター。

本県でもメガソーラーや木質バイオマスなどの再生可能エネルギーを推進している。その施策の中身は、立候補した事業体に補助金を入れて支援するといったものである。しかしこれではどうしても受け身であり場当たり的な感が拭えない。私は本件については行政が主体的責任を負うようなリスクをとっても良いのではないか、いやそうでなければ形にならないのではないかと思う。詳細は(たぶん)その7に譲りたい。

IMG_1844最後の視察を終えた一行は、ホテルに戻ると荷物を持ってタクシーに。リンツ駅からウィーンを目指します。電車はやっぱりQBB。たしか私鉄も相互乗り入れをしていて、そちらは少し安く乗れたように記憶しています。駅で昼ごはんのマクドナルドハンバーガーを買いました。日本のものより大きいですね、写真を撮っておけばよかった・・・このあと約2時間かけてウィーンへ

ウィーンについた一行は地下鉄でホテルへ。ホテルは初日~2日目と宿泊したホテル『Austria Tend Parkhotel Schonbrunn』です。初日のように広い部屋というわけにはいきませんでしたが、それでも十分なスペースがありました。残された時間は市内をみんなで散策、夜は食後にシェーンブルン宮殿のクラッシックコンサートを少々かじって視察最終日を締めくくるのでした。

オーストリア視察-その5

視察も峠を越えてその5まで到着することができました。もっとシンプルにすれば楽だったのでしょうがこれも性分ですね。

[9月18日]
さて、相変わらず時差ボケで朝は早いです。夜明け前には起きだしてゴソゴソはじめます。ひと通りニュースなどをネットで確認すると寝たり起きたりを繰り返して朝食へ。どこへいっても代わり映えしないビュッフェスタイル。日本の田舎の民宿との違いについて考えてみると、wifi環境があることとクレジットカードが使えること、この2つの差は大きいように思えます。まあ田舎来てまでネットしなさんなと言う考え方もあるかもしれませんね。

さて、時間になりましたので昨日と同じ運転手さんのジャンボハイヤーにお世話になります。一行は2時間半ほどかけてウィーンの真西、ニーダーエスターライヒ州メルク郡イップス・アン・デア・ドナウにあるStora Enso株式会社を訪問しました。同社は世界23カ国に展開し、CLT以外にも製紙やペレットなど様々な事業を手がけているそうでうs.
同社は基本撮影禁止ということで、残念ながらレクの時の写真しかありません。
IMG_1799さて、このたびStora Ensoを代表して対応くださったのはヨハネス・ウィッペル氏とのユーゲン・バウアー氏。ヴィッペル氏は国際取引が担当で日本にも何度か足を運んでいるとのことでした。

テーマがCLTだけあって、みなさんこれでもかと言わんばかりに質問攻めです。同社の製材部門の売上は1億500万ユーロ、関連社員は3,000名とのことでした。東京にも事務所を構え、CLTについては本年度中に日本農林規格(Japanese Agricultural Standard)を取得する予定。うー、大豊製材もうかうかしてられませんね。彼らも虎視眈々と日本市場を狙っています。カタログみればスペックについて説明があるわけですが、彼らの言葉でCLTの魅力について語っていただきました。

  • 工期が短い(2F建ての家だと4人で2日)
  • コンクリート構造物より軽い
  • 耐震性・防火性が高い
  • 健康や快適性
  • サステイナビリティ

パネルを組み合わせるだけなので工期が短い、したがってCLTのやや高めの材料コストも吸収されて十分競争できるとの言い分でした。耐震性も十分兼ね備えているし、彼らのいうところの防火性も90-120分経過しないと構造耐久力上支障が生じないとのこと。また医学的に健康に良い影響を与えることが分かってる的なことと、木材だから持続可能性に配慮されていると言っておりました。ついでに日本にはどのような形で進出するのか?工場なども日本国内に用意するのかと尋ねたところ、あくまで製品輸出とのこと。中層建築物をターゲットにパターンオーダーで販売するそうです。部品の種類をしぼることで製造コストを下げて輸送コスト追加分を吸収するとういことですね。

さて本当にバラ色かね?そのような疑問をぬぐいきれなかった私は、帰国後日本木造住宅産業協会の某氏や大豊CLTの技術関係でお手伝いされている日本なんとか株式会社の方に根掘り葉掘り聞いてみた。まず工期で多少コストが圧縮されようとも、高い材料代は簡単に吸収されない可能性があるとのこと、そもそもパネル工法はCLTの専売特許というわけでもない。そしてJASを獲得したとしても、その他にクリアすべき法律の壁があるということ。日本では防火性とは別に準耐火性つまり準耐火建築物として満たすべき要件がある-(壁、床、軒裏で延焼の恐れのある部分は、火災に犯されても45分間は、屋内に面する温度が可燃物燃焼温度以上に上昇しない性能に適合すること。(延焼の恐れのある部分以外は30分間))。燃えちゃダメなんて日本恐るべし。そんなこんなで他の建築資材と同条件で利用できるようになるにはもう少し時間がかかりそうだ。それから国内輸送コストが馬鹿にならないということ、これには大豊もこたえますね。驚いたことには、アメリカやEUからの搬送コストが東京都心から50kmと同等だそうです。

そしてバウアー氏は、EU圏でCLTが受け入れら易い理由として、人体への影響やサステイナビリティをあげていた。EUでは木造家屋が人体、とくに健康や精神与える影響についての研究が比較的に盛んに行われており、CLTの持つ付加価値として認知されているそうだ。しかし、この分野は日本では梼原町などで研究がはじまったばかりであるし、良い結果が出たとしてもコンセンサスの形成にはまだ乗り越えなければならない障壁が多い。そしてサステイナビリティについても、日本では価格訴求力に全面降伏を強いられそうな気がする。となるとオーソドックスに地産地消路線なのだろうけれど、県内に中層構造物の民需を期待するのはなかなか厳しいものを感じます。そうなるとまずは公共建築物での率先利用でしょうか。

さて、質疑を終えた一行は工場見学を行いました。写真がないのが残念です。ほとんどの作業がオートメーション化されていて見る者を圧倒しますね。データの指示に従って、機械がカスタム加工もあっという間に仕上げてしまいます。

これでもCLT
これでもCLT

さて、一行は工場を出ると実際のCLTを用いた建築物を見学しました。外壁は断熱材や外装に覆われていて直接拝むことはできません。木材部分を露出させるさせないも自由に判断いただけるし、すでに紫外線処理をしてあるので露出させたとしても変色の心配はないと言っていました。中に入るときちんと木目が確認できます。木の空間は心が落ち着く上に温みがありますね。

ひと通り見学を済ませると、ドナウ川沿いのレストランにて昼食を済ませました。

食事後はイップスの外れの小水力発電所を見学に。国境付近から1時間半もかけて説明に駆けつけてくださったのは、HYDROENERGYのピーター・フランカーさん。すぐにでもご挨拶をすませて本題に入りたいところですがそこで私達を襲ったのは生理現象。本人を目前に控えて、トイレを探して街を徘徊することになります。

間一髪危機を脱した一行は、ピーターさんのもとへ向かいます。そして彼の説明がはじまりました。HYDROENERGYでは、主に15kW-15MWの水力発電設備を生産・販売・施工しています。昔はもっと小型の発電設備も取り扱っていたけれど現在は切り上げたとのことでした。本施設には1MWのカプラタービンと呼ばれるものが設置されており、水車のほかにトランスミッション、ジェネレーターで構成されています。発電機の高さは3.90m、流量は30.0㎥/sec、回転速度は107rpm、水車の直径は2740mm。完全自動化がなされており、普段の管理は会社からリモートで行われます。変わった工夫が凝らしてあって、発電時に発生する熱を回収して隣接するアパートの温水や暖房に供しているとのこと。導入費用は70万ユーロ、売電価格は5-7セント/kW、年間に4-7日メンテで停止。同発電所は管理こそHYDROENERGYですが、所有はワイトホーフェン市に帰属します。国から20年間の河川の利用権を得て設置したそうですが、一般に河川利用は申請から5-10年たたないと許可が下りないそうです。

小水力発電の視察を終えると、リンツ目指して移動をします。一行が車を降りたのはアムシュテッテン駅。そこからQBBなる国鉄の快速電車に乗ってリンツ駅を目指します。団体割引乗車券を購入すると1枚のチケットが渡されました。オーストリアでは1枚のチケットが5人の乗車許可証となるようです、席離れて座れませんね。30-40分も揺られると視察最後の訪問地、リンツに到着しました。私はここの街並みが好きなので、翌朝にでも市内観光を兼ねて散歩をしようと思ったのでした。

今日もくたくたです。余談になりますがオーストリアはじめEU圏のお店は、一部の飲食店等を除き19時には閉店するようです。法律なんかもあるのかな、すくなくとも某宗教絡みです。どのお店もショーウインドウはライトアップが原則ですが、その心は治安?それとも景観?いずれにせよ環境に重きを置いている国々らしからぬお話ですね。

オーストリア視察-その4

その4が書き終わらない(笑)

[9月17日]
今朝はミニバスによる移動からはじまります。ホテル正面に待機しているミニバス に乗ると、一時間ほど揺られます。そうして到着したのがオーストリア森林管理局株式会社です。
同社は今日では様々な分野に進出し、多角経営を行っていますがもともとは国有地の管理会社でした。

レクに立ってくださったのが国際プロジェクト担当のローランド・カウツ氏。彼の説明によると、オーストリアでは約300年前からsustainabilityを重要視しているとのこと。わかります、産業革命でハゲ山作った反省ですね。彼らの主たる仕事は国土保全。委託事業のようなものでしょうか。国土の10%を任されていますが、うち74%は森林や国定公園、保護林、狩猟区。さらに74の湖、2,000kmにおよぶ大小の河川が対象です。

さて、彼らの活動の本的な枠組みはオーストリア森林管理法によって定められています。そこで掲げられた4つの目的とは以下の通りです。

  • 森林資源の有効活用
  • 国土保全機能の維持
  • 生態系の保護
  • レクリエーション

日本人でも上から3つはよくわかる内容ですが4つ目は見慣れない項目です。レクリエーションとはグリーン・ツーリズムの同類と解してください。大自然と触れ合う中で心を癒やしましょうと、そういうことです。これはまあ副産物のようなもので本質は国民の森の利用権の設定です。森林の維持管理には税金が投入されますが、ということであれば一定のルールのもとで利用権を設定しようと、そして積極的に利用してもらう中で森林機能と公金利用にさらなる理解をいただこうとするものです。日本では山菜採取の問題で揉めたりしますが、ドイツなどでは利用権の設定に併せて山菜採取に関するルールが用意されています。

さてローランド氏が言うには、15年前のオーストリアも日本と同様に林業の低迷に苦しんでいたそうです。そこでオーストリア政府は、国有林管理を業務とする森林管理局を中心とした抜本的な林業改革を行いました。同管理局をオーストリア森林管理局株式会社として再出発。もちろん一筋縄ではいきませんでしたが失敗を繰り返しながらも徐々に変わったそうです。かつては年間100-200万ユーロ/年の赤字を出していたそうですが、いまでは15年で360,000,000ユーロの黒字を出すようになりました。事ここに至ることができたのは、公営であった当時は仔細に及ぶ規則の中でいかに淡々と作業をこなすことが求められていたのに対して、民営化によって利益をあげて会社を維持存続する必要に迫られたためとのことでした。また、かつては市場や最終消費者のニーズを考慮することはなかったが、今日では森林専門官の育成やIT技術等の導入、ロジスティックの確立を進めることで材の品質と需給の安定化をはかり、市場にしっかりと応えられる生産・運営体制を用意できたことが経営の安定化に寄与しているとのことでした。日本流に言うと構造改革路線が上手くいった例ですかね、別に盲目的礼賛主義ではないですよ。ポイントは民営化というよりもその手前の窮地に立たされたことにあるのではないかと思います、ノルウェーの漁業管理しかり。

オーストリアの林道は34-36m/haの割合で整備されているそうです。なお、ヨーロッパの他の国では4-6m/haとのことでした。この差異はアルプス山脈の有無と関係しているのでしょう。同社はSimmeringのバイオマスプラントの出資者および共同経営者であるとともに主たる燃料材の供給者でもあります。同社所有の資源として活用可能な森林面積は約35,000haであり、森林経営計画とは別に1年先までの供給計画を立てて、19ユーロ/MWで同プラントに供給している とのことでした。ちなみに、売電価格の優遇が切れる2019年以降はどうするのか?という質問に対しては、熱供給事業だけ運営していくとの回答でした。寒い国ですし化石燃料も高騰してますからそれで採算とれるのでしょう。

私としてはもっと実際的な林業施策について聞きたかったのですが、どちらかというと政府のエネルギー政策と木質バイオマス関連に話題のウェイトがあり消化不良気味です。

831同社に別れを告げるとミニバスはギュッシングを目指して移動をはじめます。
時間が押し気味なので途中のドライブスルーで食事を済ませました。かつて現地の農村で一般的に食べられていたというメニューを注文したのですが、卵をくぐらせたパンを油であげて塩コショウで味付けしただけのシンプルな品。食べれば食べるほど胃がもたれました。

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再度高速道路に戻り1時間ほど走ってついに到着しました。ウィーンの南方、ブルゲンラント州ギュッシング郡シュトレム村の欧州再生可能エネルギーセンターです。我々に説明と案内をしてくださったのはシュトレム村の村長ドイチェさん。恐縮です。世界に注目されるギュッシングだけあって世界中から招聘されるそうです。本年の2月には京都のシンポジウムにも呼ばれたそうです。ところでみなさんはギュッシング市じゃなくてなぜシュトレム村なのかとういことが疑問に思われるのではないかと思います。たしかに、すべての発端はギュッシング市長の20年前の取組からスタートしました。その後政府やEUから評価を受ける中で協力の輪を広げ、周辺の12自治体で取り組むようになりました。そしてRESの最先端の研究を行うことを目的にEUと企業の支援で建設されたのがシュトレム村の欧州再生可能エネルギーセンターなのだーということです。んー、実は私も現場に来るまではセンターの所在地はギュッシング市だとばかり思っていました。ちなみにシュトレム村の西隣がRESの開祖、ギュッシング市です。ブルゲンラント州人285,000人、ギュッシング郡26,500人、ギュッシング市3,772人(面積は日高村程度だったような・・・)、シュトレム村994人。

ギュッシングの再生可能エネルギーに関する取組は、H24年2月の予算委員会の質問でも取り上げていますのでそちらもご参照ください。[高知県議会議事録]

ドイチェさんによると、1980年代までのギュッシングの置かれた状況としては

  • ヨーロッパでも最も貧しい地域
  • ソ連圏ハンガリーに国境が隣接
  • 主たる工業・商業施設がない
  • 高い失業率
  • 人口の7割が出稼ぎ状態
  • 激しい人口流出
  • 規模の小さな農業
  • インフラの未整備

といった惨憺たるものだった。
何とかしなければならないと危機感を募らせた前ギュッシング市長のペーター・バーダッシュ氏は、有志を集めてギュッシングの分析を行った。その結果、地域から流れ出ているお金の流れに着目し、熱・電気・燃料エネルギー費が最も額の大きいことを突き止めた。彼らは再生可能エネルギーによるエネルギーの自給を行うことで富の流出に歯止めをかけようと考えた。以下はその取組内容である。

  • 公共建築物をはじめとする節電と断熱化(省エネ)
  • 再生可能エネルギー供給網の整備

無題

始めた当初はほとんどすべての人間が冷ややかな目で見ており、新聞までもがギュッシングの脱化石化取組を揶揄するほどであった。もちろん暖房器具メーカーなどからも反対が相次いだとのこと。しかし彼らは信念を曲げることなく、前述のとおりまずは省エネを進めた。次に日射を利用した太陽熱利用および太陽光発電、農家の副産物を利用したバイオガス発電が採用された(灯油の3分の1のコスト)。また間伐材を利用した木質バイオマスによる地域熱暖房網は、全長27kmに達し市内を網羅している。始めた当初は17世帯に対して熱供給を行うのみであったが、今日では家庭の約半数、事業所に至ってはすべてが熱供給網に接続され、熱自給率98%を達成している。利用者の負担方法は地域によってまちまちであるが、シュトレム村では初期接続料と熱利用量に応じた従量課金制となっている。2001年からは木質チップのガス化して発電と発熱を行うコジェネレーション設備(€1,600万)が運転を開始。かつては菜種や廃油からのバイオディーゼル燃料も生産していたが、現在では木質メタン燃料の開発に力を注いでいる。同市の取組開始から10年、その成果は以下の通りである。

  • 50以上の新規事業所
  • 1,100人以上の新規雇用
  • 900万ユーロ/年の地域の黒字
  • 1,360万ユーロ/年相当のエネルギー生成
  • 44,000トン/年の木材消費(成長量は88,000トン/年であるが、不在地主の問題なども…)
  • グリーンツーリズムによる訪問者数3万人/年
  • ギュッシング郡の年間宿泊数⇒取組前の1万8,000泊から35万泊に増

成果が見られるについれて同市の取組を見直す動きがすすみ、いまではギュッシング郡内の13の自治体が力を合わせて再生可能エネルギー導入の取組を進めている。一連の動きに大きな役割を果たしたのが1996年に設立された欧州再生可能エネルギーセンター。技術者の育成はもちろん、住民にもその重要性を理解してもらうための啓蒙活動が不可欠とのこと。

ひと通りの説明と質疑を終えると、一行は現場視察に向かいました。まずはバイオガス発電所。

1,600万ユーロかけて作られた本プラントはパイロット的な部分も兼ねているとのこと。なるほどプラントからは隣の研究施設向けて生成したガスを送り出すパイプが伸びています。チップは野ざらしで、ガス化過程においてあまり含水率は問題にならないとのことでした。木材を2.5t/hで消費し、2MWhの電気と4.5MWhの熱を地域に供給。ここで精製されてるSNG(車に供給されているガス)は、ディーゼルの1/2のコストとのことです。

次にバイオガス発電施設を見学しました。

同施設の建設費は230万ユーロ。農家の人々が有償で持ち寄る芝生やトウモロコシが燃料です。その総量は1万2,000トン/年であり、約250haの農地から賄われます。発酵期間は49度の発酵容器の中で約3ヶ月、生成量は250㎥/h、そこから発電機に送られ電気を500kWh、熱を535kWh生成しています。売電価格は17.5セント/kWh。

そのすぐ隣の敷地にはバイオマスボイラーが設置されていました。

ボイラーの出力は1MW、導入費は5kmの熱供給網と設備を含めて170万ユーロとのこと。1,200世帯の電気と160世帯の熱供給をまかなうことができます。発電機はたぶんバイオガスの発電機だと思います。最後の熱量メーターは説明によると実験的機器らしくて、ここでの運用がうまくいくようなら今後普及させていくとのことでした。どのあたりが新しいかと言うと、通常熱供給用に生成された熱は高温高圧の状態で供給パイプを伝い各家庭の地下に設置された熱交換器に送られます。通常はお湯そのものではなく、熱交換器を介して熱のみを家庭に供給し、その量を計測することで請求額を決定します。最新機器を使った場合は、各家庭が供給パイプから送られる高温高圧のお湯を熱交換器を介さずに利用することができるとのことでした。なんだろ、やっぱりロスが減るのかな?

158IMG_1796さて、以上で今日の視察は終了です。最後に車窓からギュッシングの街並みを観光しつつ民宿を目指します。旧ギュッシングの市街地と思わしき地点に差し掛かると、その中心地でしょうか、古城が目に飛び込んできました。さらばギュッシング!

夕方17時ごろ、一行は民宿Gasthof Gerlinde Gibiserに到着しました。2階建ての一階部分はレストランという、日本の片田舎にもよくある感じのタイプでした。一泊55ユーロと宿泊費はリーズナブルでしたが、食欲旺盛なみなさんにかかる食費は馬鹿になりませんね。珍しさも手伝って、うさぎや鹿の風変わりな料理、それから地ワインを頼むうちにウィーン市内での食事費の1.5倍は超えました。

今日の視察は特に勉強になりました。木質バイオマスにおける熱利用の重要性についていやというほど思い知らされていたわけですが、かたや高知県内にはまとまってこれを利用する施設が多くありません。これは大きな宿題です。製材所があれば木材乾燥なども考えられますが、そんなにたくさん必要なわけではないしこれは困ったなと。そのような悩みにヒントを与えてくれたのがギュッシングのバイオガス施設でした。ガス化すれば保存も可能ですしね。確か日本ではまだコストが高いのでダメとの評価でしたが、実際に稼働し利用されているところを見るに、ちょっと検討してみる価値があるのではないかと思った次第です。もう一点、やはりしっかりとした啓蒙活動をしなければいけないということです。もちろん最初はパイロット的な取組を行って、まわりにその成果を確認させるという手順が必要でしょう。その後は1にも2にも勉強していただいて、輪を積極的に広げていかなくてはいけませんね。

(その5に続く?)