自民党の政務調査にて対馬視察に来ています。
写真は対馬の中心部にある対馬交流センターです。
対馬はかつて人口7万人ほど抱えておりましたが、今日では4万弱とのことです。
水産業をはじめ一次産業が強いのですが、昨今の魚価および漁獲量の低迷、燃料費の高騰による業界の衰退、都市信仰による人口流出が続いています。
高齢化率も三割に達していまして、高知と類似した課題をかかえています。
ここ十年くらいは観光産業に力をいれており、特に韓国からのグリーンツーリストが多いとのことです。マスコミでは竹島などの領土問題と絡めて、韓国人による土地の購入や現地における傍若無人な振る舞いに警鐘を鳴らすような報道を行っておりましたが、現地で話を聞く限りかなり偏った報道だと感じました。
たしかに一部には特異な政治主張をされるかたもいるようですが、ほとんどの韓国人は都市から手頃に離れた場所で越境気分が味わえて、なおかつ自然を満喫できるからという理由で訪問しているようです。
これを受けて、韓国資本による土地買収も韓国人観光客の純増を見越した純粋な経済活動の一端であると理解できます。
市内を闊歩するほとんどの観光客が韓国人であり、彼らの落とすお金が現地の人の経済を支えているという厳然たる事実を前にしては、テレビやインターネットの情報を鵜呑みにして離れたところからあれやこれやと茶々を入れる暇があれば、対馬を観光訪問して経済活性化の手伝いをすべきだなぁと考えさせられます。
ちなみに対馬は国境の場所、それは今も昔も変わらないわけでして、日本と朝鮮の交流の歴史の中で大きな大きな役割を果たし続けています。歴史の詳細は割愛しますが、いまもその地政学的要件から島内のいたるところに地名や風習などについて朝鮮の影響を垣間見ることができます。
かといって半島色に染まっている訳ではありません。辺境ゆえにつねに侵略の危険にさらされており、古くは防人、帝国海軍そして現代においては自衛隊によって防衛線が構築されています。
住人は彼らの犠牲によって、自身らの今と安全と安心があることをはっきりと自覚しており、彼らはDNAレベルでといいますが、守備隊に対する理解と協力を惜しむことはありません。
自衛隊と住民の交流レベルは日本国内でもトップクラスであり、ふだんのお祭りやイベントへの参加協力は当たり前です。また国防への理解度の高さから、小銃携帯での街中パレードをはじめとして、生地訓練とよばれる実際の市街地を利用した軍事訓練が住民の理解のもと行われます。
高知県では絶対に信じられない光景が対馬にはあります。
このように日本の国防を担う人々に対して敬意と協力を惜しまず、さらにはその支えとして自身らがあることに島民は誇りを感じているようでした。
本当に素晴らしい、只々頭の下がる思いです。